Interview
黛まどか「言葉を紡ぐと同時に、余白を紡いでいく俳句は、"察しの文化"の最たるもの。」
―美しいものを見たり感動したりすると、表現したくなります。「表現しようと思うと、より注意深く見ますよね。私たちは普段は日常の目でものを見ていますが、そのほかに表現する目、俳句で言う"詠む目"を持つようになるんです。すると、日常の目で見て"綺麗だな"で終わるものも、綺麗のその先、要するに目に見えないものも掴み取ろうとする。そこで五感が開いてくる感じがするんですよ」
―俳句を始めて感じた変化は?
「実は銀行員時代、通勤の途中に咲いていた花は何ひとつ思い出せません。咲いていなかったのではなく、見ていなかったのです。それが、俳句を始めるとどんな小さな花にも気づくようになる。そして、これを句にしようと数十秒でもかがむ。最近、大人も子供も、すれ違う人の多くは閉じている感じがします。目的地に向って歩いているだけで。気づかなければ花を踏んでしまうかもしれない毎日と、花にかがむ時間を持つ毎日とでは、一生を通じて大きな違いがあると思います。メルマガ『週刊まどか歳時記』では、四季折々の句を届けているんですが、もうこんな季節になったんだと気づいてもらえるような句を選んでいます。残していきたい美しい日本語=雅語を色々な形で取り込みつつ、ご紹介しています。皆さんから俳句の募集もしていますので、興味のある方はぜひ!」