Interview
松たか子「自分の体を張って何かをやるのが好きなんでしょうね(笑)」
女性って、実はどこかで
男性を頼りにしたい生き物
―活躍の幅がとにかく広いですが、意識してのことですか?
「無理にいろいろやるつもりはまったくないんです。ひょんなことからチャンスをいただいたり、良い出会いがあったりしてそれぞれの一歩を踏み出してきたんです。欲張るつもりはまったくなかった。ずっと好きだった音楽については、好きだからこそ仕事にしてもいいものかと考えた時期もありましたが。ただ、要は自分の体を張ってやるのが好きということなんでしょうね(笑)。それが歌うことだったり、お芝居をすることだったり。その延長線上にあるなら、求められればそこに行きたいなという思いです。手にしようと思ってもなかなか手に出来ないチャンスを目の前にしたときに、少しでも興味を持てるものなら、挑戦してみて損は無いんじゃないかと思ってやってみた結果、今があるんです」
―前向きで体当たり、という部分は映画『ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~』の役柄と重なります。凄まじい夫婦愛が描かれている作品ですが、いかがでしたか?
「私が演じた佐知という女性の夫、大谷という男性は人に迷惑ばかりかけていてだらしないとされています。大酒飲みで、借金があって、浮気もする。でも、妻の佐知も、負けずに変わり者だと思っていたので、単に耐える妻を演じるつもりは全くなかったんです。夫婦って面白い。一生一番近くにいる他人で不思議な関係だなと結婚してみて思ったので、大谷と佐知にもこの夫婦にしかわらかない何かがあるんだろうなと、あまり違和感なく演じました。実際にこの人の妻だったら大変でしょうけれど(笑)。ただ、好きになってしまったら、すべてを許せてしまうほどの才能を感じてしまったら、その人を見ていくしかないかもしれませんね」