Interview

薬師丸ひろ子「女優という仕事は、乗り換え切符を、交換し続けていく感じ。」

「女優という仕事に、怖いながらも魅力を感じています」
―電車に乗ることはありますか?
「電車は良く利用します。知り合いにはよく"妻が電車で見かけたそうです"と言われたりします。よく使うのは銀座線。小学校に上がる前から、よく乗っていました。今もそうですが、子供の頃から一番先頭の車両に乗ってトンネルを覗いているのが好きでした。デビュー後も、高校へは電車通学。セーラー服のまま乗っていても、みなさん見て見ぬふりをしてくださいました。大学に通学するときは、小学生が周りを囲んで守ってくれたりして(笑)。いい思い出です」
―若くして、衝撃的デビューを飾り、誰もが知る存在に。30年以上もキャリアを重ねていますが、振り返っていかがですか。
「みなさん、よく一人の人間が年を重ねていく過程を見続けてくださっているなと。やはり30年も同じ仕事を続けられることに感謝しています」
―ひとつのことを長く続けるには強い意志が必要では?
「ふとしたきっかけから映画に出て。監督には、子供の頃によく"しごき棒"という棒で叩かれて怒られました(笑)。"親に叩かれたこともないのに"と言うと、"だから叩くんだ"と言われて納得したりして。そんなこともあって、決して人に褒められて育ってきたわけではない。自信があったわけではないですし。ただ、ひとつの作品を撮り終えると、そこで何か許しを得られたような気がして。すると、また次に進む切符をもらえるというか。女優の仕事は、乗り換え切符を、一枚ず
つ交換し続けている感じ。ひとつ仕事が終わると、また別のものをもらう。どこへ向っているのかなんてわからないし、未だにどこが終着駅なのかもわからない。途中のどこかでレールを降りることもあるかもしれないですし。でも、それでいい」

薬師丸ひろ子・豊川悦司最新主演映画「今度は愛妻家」
2010年1月16日(土)ロードショー