2021/11/30
事務処理を"こなす"だけじゃない!~管理部門の醍醐味とは~
管理部門の業務と聞くと、皆さんはどのようなイメージを抱くでしょうか。
大抵の人は「事務っぽい」「もくもくと細かい仕事をしていそう」…こんなイメージをお持ちなのではないでしょうか。
そんなお堅いイメージの管理部門について、管理部門歴20年のベテランと、今年度配属したばかりのスタッフ2名の本音トークの模様をこっそりお見せします。
登場人物
管理部門のイメージは?
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二人は今年度から管理部門に配属になったけど、管理部門ってぶっちゃけどう思っていた?
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僕はいつかは配属されるんだろうなぁという予想はしていましたね。
とにかく「決められたものをミスなくきっちり管理する」「規定に則って会社全体を律する」というのが抱いていたイメージで、自分のおおざっぱな性分とは真逆だなと(笑)
あと単純に近寄りがたい雰囲気が漂ってたかな。
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私はまったくの予想外でした。
入社して媒体本部に配属され、丸3年間媒体の販売管理に携わっていたので次はその経験を生かして営業かな?と思っていました。
当時は驚きましたが、会社全体を俯瞰してみることができる立場に配属された、という意味ではすごくポジティブに捉えています。
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なるほど。自分は広告業界の管理部門を担当するようになって早15年になるけれど、奥深い業界だなぁと思う。例えば飲食業界や小売業界は、「商品」が決まっているよね。飲食業界ならメニューに載っている料理だし、小売業界なら商品棚に陳列されているアイテム、というように。
でも、広告業界は違う。どんなものでもどんなことでも、クライアントの課題を解決できるのであれば、そのアイデア自体が商品だし、形のないものが商品になる。だからこそ管理部門が担う業務も幅広くて大変なんだよね。
イベント受注一つとっても、契約書、原価計算、収支計算。お金の流れ…管理部門が携わる事柄が多く出てくる。
僕は前職が飲食業だったんだけど、店長が社長、店長補佐が部長といったような役割を担い、アルバイトの採用(人事部)、仕入(購買部)、金銭管理(財務部)、売上分析(経営管理部)、接客(営業部)、調理(制作部)といった、企業が分散して行う役割を一つの店舗で行っていた。いわば店舗が小さな会社といえるかもしれない。
そんな文化で育ったこともあり、管理部門の役割は、単に事務処理を“こなす”のではなく、組織全体が円滑に進むために何をすべきかを考えることだと思っているんだ。
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やはり管理部門というと、事務処理を淡々と“こなす”イメージを皆さん持っているかと思いますし、実際に私もそうでした。
けれど、配属してみるとむしろ主体的に動くことが求められるなと感じています!
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ジャンルとしては管理部門だけど、我々は「経営企画本部」の「経営戦略局」。その部署名ひとつとっても、何をやったっていい自由度が高い部署ともいえるかもしれないですね!根本的な部分から自分の意見を盛り込めるチャンスがあるともいえる。(その余裕を持つのが当面の課題かも…)
管理部門に求められるものとは?
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法律や慣習はもちろんのこと、専門的な知識が必要だと感じています。
管理部門歴20年のOさんのように、やはり経験がものをいうの
かなと思います…!
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そういう側面はあるね。ただ管理部門に求められるものは、社員が安心して働ける環境。安心してお客様の前で商売ができる環境をいかに作れるか。これが一番大切だと思うし、これは勉強したり経験を積んで培われるものではないかな。
だって、お客様の前で自信を持って自社のサービスを紹介できないようでは、お客様も不安になるでしょ?ひいては、会社自体に不安を持たれてしまうよね。
だから、どんなに疎まれようが、どんなに嫌がられようが、正しいことは何か?本来あるべき姿はどうか?を伝えるようにしている。時に自己嫌悪に陥ることもあるけど…。
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疎まれてナンボ、という部分はありますよね。ただ僕はそういう雰囲気をなるべく崩していきたいなと思っています。自分が営業部門にいた頃に感じていた近寄りがたいイメージは払しょくしていきたい。
少しでも身近に感じてもらえれば、同じことを発信したとしても受け取り方も変わるかなと。
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そこは私も同感。一方で、管理部門の話を相手にわかりやすく伝えること、そして、なぜそうするかを気持ちよく受け止めてもらうことは難しいと日々痛感しているよ。まだまだ精進しないとね。
管理部門に配属されたらラッキー?
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これから、広告業界を目指す人がもしも管理部門に配属されたら、それは自分が希望する職種ではないとがっかりするのではなく、“ラッキーだ”と思ってもらいたいね!
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それは私がさきほど話した「会社全体を俯瞰してみることができる立場」だからですか?
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そうだね、もっと言えば「会社がどうやって儲けているか」を知れるということ。
たとえば管理部門を経験して販売部門に配属されれば、原価計算や収支管理、労務管理、はたまた営業活動に必要な法的知識も自然と身についているから、受注契約から代金回収までのプロセスを理解したうえで、営業活動を行うことが出来る、”マルチプレーヤー”が出来上がるんだ。
でも全員が同じキャリアプランを積めるわけじゃない、だからこそ管理部門がサポートしながら安心して営業活動を行える環境を整備する必要があるんだよね。
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なるほど!そこにつながるわけですね。
管理部門を経験することで、営業活動に深みが出るわけですね!
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我々は広告会社だから、当然広告に携わる仕事をやりたくて入社するのだけれど、必ずしも希望している部署に就けるわけじゃない。でも、もしも管理部門に配属されたとして、今言ったようなキャリアプランを示すことができるか否かでだいぶ変わってきますね。
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そうだね、管理部門ならではの醍醐味が社員にも伝わるといいな。
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とはいえ、業務上社内にいなければならないことが多い管理部門。外出の機会が少々取りづらく、そこが改善できればいいなと思っています…。
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それな。
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弊社のスローガンとして「TOKYOを最も熟知する企業として、お客様のコミュニケーションパートナーとなる」がありますが、そんな企業の一員として「TOKYOをより深く知るために、視察する日を作る」というのはどうでしょうか。
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おっいいね!採用!
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そこで感じたものを社内で共有できれば、管理部門だって収益獲得に貢献できるかもしれないですね!
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あ、ちなみにはしゃぎすぎた分は経費で落ちないよ!
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おおっ…管理部門っぽい…!
いかがでしたでしょうか。
「事務っぽい」「もくもくと細かい仕事をしていそう」という管理部門のイメージが少し変わったのではないでしょうか。
本コラムを通して、管理部門の役割とその醍醐味を感じていただけると幸いです。