オンラインとリアルを組み合わせたハイブリッドな生活様式とは? 東京の生活者の実態調査

マーケティング部では、クライアントの課題解決に向けたコミュニケーション戦略、メディアプランニング、さまざまなデータを用いた分析、マーケティングリサーチや広告効果測定などのソリューションを提供しています。今回は、東京の生活者がコロナ禍で経験した"オンライン○○"とその継続意向をランキング形式でご紹介します。
また、文末のリンクから調査データの詳細がダウンロード可能です。ぜひご活用ください。

はじめに

その年を象徴する言葉が選出される新語・流行語大賞。2020年、「オンライン○○」という言葉がトップ10入りしました。新型コロナウイルス流行の影響により、ビジネスにレジャー、エンタメなど、あらゆることがオンライン上で行われるようになりました。今回は 、外出自粛を余儀なくされた東京の生活者が、オンラインでどのような経験をしたか、今後の継続意向はあるのかについて、調査結果をもとにお伝えします。

調査では、下記12項目をもとに、新型コロナウイルス流行後(2020年2月以降)のオンラインサービス・イベントの実施状況を確認しました。(以降、総称を“オンライン○○”と記載。)

実施したことがある“オンライン○○” TOP5

東京在住の10代~60代男女664人に「実施したことがある"オンライン○○"」を確認したところ、最も実施率が高かったのは「オンラインショッピング(63.7%)」でした。以前から浸透していたオンラインショッピングは、他に圧倒的な差をつけ、6割越えという結果でした。
以降、「オンライン会議(31.3%)」「オンライン飲み会(19.4%)」「オンライン授業(19.4%)」「オンラインコンサート・ライブ(18.4%)」が続きました。

2位の「オンライン会議」について、有職者(n=395)(※)のみに絞って実施経験率を確認すると、76.0%となりました。また、学生(n=128)の「オンライン授業」実施経験率は、79.7%でした。出社制限やキャンパス閉鎖の影響を受け、実施した人が多いようです。
※有職者は、「会社員/公務員/団体職員」「自営業/フリーランス」「パート/アルバイト」のいずれか該当者

満足度が高い“オンライン○○” TOP5

実施経験がある"オンライン○○"について満足度を確認すると、最も高かったのは「オンラインコンサート・ライブ(66.4%)」でした。オンラインライブは、チケットを購入すれば誰でも参加でき、同じ条件でライブを鑑賞できます。当選・落選、座席の良し悪しなど、リアル開催における不平等を解消した“新しいエンターテインメント ”として支持されていると考えられます。

これから挑戦してみたい“オンライン○○” TOP5

続いて、「実施経験はないが今後やってみたい"オンライン○○"」について確認したところ、最も意向が高かったのは「オンライン診療(24.4%)」でした。
年代別にみると、30代後半~40代前半(n=108)において、38.0%と特に高い意向が確認できました。調査結果でもこの層は、他の年代よりも小学生以下の子どもがいる割合が高い傾向にありました。 小さい子どもをもつ彼らにとって、感染リスク回避は何より大切です。そのため、より気軽に・安全に受診できるオンライン診療は魅力的に映ったものと考えられます。
以降、「オンラインライブ(13.6%)」「オンラインセミナー(13.4%)」「オンライン飲み会(10.7%)」「オンライン旅行(8.4%)」が続きました。

オンラインorリアル、収束後の実施形式の意向は?

最後に、今後の継続意向を確認するため、新型コロナウイルス収束後を想定した際、各項目をオンライン/リアルのどちらの形式で実施したいかを確認しました。結果として、セミナー・会議などは中立派が最多だったものの、全体としてリアル派が優勢となりました。

以下では、特徴的な項目について触れていきます。

効率化が高評価の「セミナー」「会議」

セミナーや会議などの実施形式は、主催する組織の意向によることもあり、中立派が最多という結果でした。ただ、他の項目と比べるとオンライン派が多く、一定の継続意向が確認できました。
会議オンライン派の意見として、「場所を取らなくて済む」「ダラダラ続くことが減り、会議時間を短縮できる」などが挙がり、効率化の手段として評価されていることが分かりました。

リアルでの体験価値が重視される「旅行」「飲み会」

旅行や飲み会など、その場でしか感じられない雰囲気や体験が重視される項目は、リアルでの実施意向が高くなりました。
中でも「飲み会」について、オンライン飲み会は実施経験率・満足度ともに上位だったものの、今後の実施意向としてはリアル開催を希望する声が圧倒的でした。飲み会リアル派の意見として「顔を見合わせた方が話しやすいから」「その場の空気感を楽しみたいから」などが挙がり、プライベートにおいては直接的なコミュニケーションを重んじていることが分かります。

コロナ禍にリアルでの価値を再度認識し、いつか再開できることを心待ちにしている様子が確認できました。

まとめ

東京の生活者は現在、仕事やレジャーなど、生活の様々な場面にオンラインを取り入れていることが分かりました。一方、新型コロナウイルス収束後の視点に立つと、リアルでの実施意向が高く見られました。対面でのコミュニケーションや自由に外出する動きも少しずつ戻ってくることが期待できます。
今後は、自らの価値観に応じてオンラインとリアルを組み合わせるハイブリッドな生活様式がますます浸透していくことでしょう。

メトロアドエージェンシーは「東京を熟知する企業」として、今後も東京の生活者に関する調査を行ってまいります。

調査概要

調査主体:株式会社メトロアドエージェンシー
調査方法:インターネットリサーチ
調査対象者:東京都在住の10代~60代男女
有効回答数:664
※性年代別10歳刻みの均等割付にて回収
調査期間:2021年2月25日~2021年3月1日

▼「"オンライン○○" 実施経験率 属性別クロス集計表」がダウンロードできます。

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