調査と何が違う? マーケティング活動におけるワークショップの活用

企業のマーケティング活動において、アイデア創出や方向性の検討の場面に「ワークショップ」の手法が活用される機会が増えています。しかし、「ワークショップという言葉は聞いたことがあるが、実際にはどのような手法なのかよく分からない。」「ユーザーの声を聴くという点で、調査と何が違うの?」と感じている方もいるかもしれません。

本コラムでは、ワークショップという手法の特徴や、定量・定性調査との違い、そして企業のマーケティング活動や、広告コミュニケーションの検討におけるワークショップの活用法について紹介します。

ワークショップとは

ワークショップとは、参加者同士の対話や共同作業を通じて、課題解決やアイデア創出を行う、参加型の検討手法です。テーマに関する当事者が参加し、グループワークやディスカッションを行うことで、参加者が主体的に考え、意見を出し合うことが特徴です。企業や自治体の現場では、

・ブランドや地域のビジョン策定
・新しいサービスや事業の方向性検討
・アイデア創出
・組織内の認識共有や合意形成

などのテーマで活用されており、多様な視点を取り入れながら議論を深めていくプロセスとして注目されています。

ワークショップの特徴

ワークショップの特徴はどんなことが挙げられるのでしょうか。

まず1つ目の特徴は、「全員参加型」で議論やワークに関わるという点です。一部の人が発言するのではなく、ひとり一人の参加者の意見を引き出すように、進行役(ファシリテーター)がサポートを行うことで、当事者の意見を埋もれさせずに引き出すことができます。

2つ目の特徴は、「多様な視点」による共創に繋がるという点です。当事者の中でも、異なる立場や視点は人それぞれ。多様な参加者が集まることで、化学反応が生まれて、新たな視点が生まれていきます。

3つ目の特徴は、「対話による思考整理」が行われるという点です。それぞれの考えを言語化し整理することで、自分一人ではあいまいだった認識も対話を通じて考えが明確になり、論点や方向性が見えやすくなります。

以上の特徴から、ワークショップは「アイデア創出」「合意形成」「サービスや事業の方向性の検討」の場面において有効な手法といえます。

ワークショップと調査の違い

マーケティング活動では、ターゲットやサービス利用者に対する「調査」を行うことも一般的です。ここでは、「調査」と「ワークショップ」の違いについて整理します。

定量調査(インターネットアンケート等)は、市場や顧客の実態把握として、対象者の意識や行動を知り、理解するための手法となります。定量的に数値で傾向を分析でき、客観的な実態を把握できます。
また、定性調査(グループインタビュー等)は、少人数を対象に詳しく話を聴くことで、対象者の現状の行動や意識の“背景”を理解することに強みがある手法です。数値では見えにくい意識を探ることでインサイトの発見にもつながるでしょう。

一方、ワークショップでは、参加者がテーマに対して、ワークを通じて多様な視点を交わしながら意見を出していくため、方向性やアイデアを、当事者主体で創出していくことが可能となります。また、ワークショップの前に、定量調査での現状把握を行い、その理解をもとに、ワークショップを企画・設計することで、より精度・密度のある内容になります。

まとめると、調査が顧客理解のための手法だとすれば、ワークショップはその理解をもとにアイデア創出や方向性の検討を行うための手段といえるでしょう。

おわりに ワークショップの活用のすすめ

広告コミュニケーションの中で、ブランドやサービスについて戦略や方向性を策定する際には、ワークショップの活用が有効な手法となります。調査データをもとにユーザーの考えを想定し、調査で検証を行いながら方向性を検討することも可能ですが、ワークショップで当事者に共創されたアイデアや意見は、事業担当者が気付いていなかった新たな視点に出会える可能性を秘めています。

ワークショップについてご興味がございましたら、ぜひご相談ください。メトロアドエージェンシーでは、ワークショップの活用によるマーケティング活動の戦略や方向性の策定から実施までを一貫してサポートいたします。

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