2026/03/30
メリハリ消費時代に求められるコミュニケーションとは?
マーケティング部では、クライアントの課題解決に向けたコミュニケーション戦略・メディアプランニング・さまざまなデータを用いた分析・マーケティングリサーチや広告効果測定などのソリューションを提供しています。このコラムでは、2019年と2025年のデータを比較して、メリハリ消費について考察していきます。
はじめに
物価高が続く中で、「メリハリ消費」という言葉を聞く機会が増えました。
メリハリ消費とは、生活必需品では節約を徹底する一方、趣味や娯楽など、自身の充実感につながる分野では積極的に消費するスタイルのことです。
このコラムでは、ビデオリサーチ「SOTO/ex」による首都圏在住の生活者アンケートのデータを用いて、コロナ前である2019年と社会活動の平常化が進んだ2025年現在を比較し、メリハリ消費が今の生活者のお金の使い方にどう表れているのかを見ていきます。
支出に慎重になる。でも、使うところには使う
2019年と2025年を比較すると、支出に慎重になる動きが広がっています。
節約術の実践やクーポン利用、将来に備えた貯蓄意識などの「節約行動」は、いずれも2019年より高まっています。
ただ、節約行動は広がっていても、安さそのものへのこだわりが強まったわけではありません。
「価格が安いほうがよい」は、32.1%から32.2%とほとんど変化していませんでした。
さらに、貯蓄に加え「積極的に資産運用をしている」も12.2%から30.1%へ大きく伸びています。
支出に慎重になる動きからは、節約するだけでなく、将来への備えも含めて家計を管理しようとする意識の高まりもうかがえます。
一方で、使うところには使う動きも広がっています。
生活者のお金の使い方は、節約一辺倒ではなく、限られた家計のなかで使う先を見極めるメリハリのある消費行動が広がっていると考えられます。
メリハリ消費の背景にある、買う前の検討
では、生活者は、そうした支出をどのように判断しているのでしょうか。
2019年と2025年を比べると、購入前に情報を確かめる動きも、以前より目立っています。
この3つに共通しているのは、買う前にひと手間かけていることです。
情報を集める。事前に調べる。口コミを参考にする。いずれも2019年より増えています。
こうして見ていくと、メリハリ消費の背景には、買う前の検討の広がりがありそうです。
「普段の支出は引き締めつつ、使うと決めたものでは失敗したくない」
そんな意識が、事前に情報を集め、確かめる行動につながっているとみられます。
今、企業に求められる情報設計
ここまで見てきたのは、生活者の間で、メリハリ消費の背景のひとつとして、購入前に情報を確かめながら検討する動きが強まっている、ということです。
この傾向をふまえると、企業としても、比較・検討の場面を見すえながら、生活者の納得につながる情報を積極的に届けることが、より重要になってくるのかもしれません。そうすることで、商品・サービスが選ばれる可能性も高まると考えられます。
逆に、必要な情報が見当たらない場合は、選択肢として残りにくくなるかもしれません。
メリハリ消費時代には、こうした前提でコミュニケーションを設計することが、これまで以上に求められていると言えます。
東京メトロ利用者に見られるメリハリ消費行動
2025年のデータを見ると、東京メトロ利用者は、首都圏在住者全体と比べて、使うところにはしっかりお金を使う姿勢がやや高いことが分かります。
下記は、先ほど首都圏在住者全体の「使うところには使う」消費行動を見る際に用いた項目です。
週1回以上、東京メトロを利用する人は、いずれの項目も首都圏在住者全体を上回りました。
「今の生活を楽しむために消費する」は全体の62.0%に対してメトロ利用者は67.0%、「気に入れば値段が高くても買う」は68.2%に対して73.6%、「食の面でぜいたくをしている」も35.9%に対して42.6%でした。
東京メトロ利用者には、自分が価値を感じたものにはしっかりお金を使う傾向が見られました。
なお、こうした傾向については、これまでホームページで紹介してきた関連コラムでも触れています。あわせて参考にしてみてください。
【関連コラム】「ビジネス・消費力に、強みあり!広告メディアとしての「東京メトロ」~東京メトロの利用者プロフィール~」
データ出典
調査データ:ビデオリサーチ「SOTO/ex」
調査地区 :東京50km圏(東京駅を中心として半径50km圏に含まれる市・区・町・村全域)
調査対象者:12~69歳の男女個人(2019年:4,800s、2025年:4,972s)
調査時期 :2019年4~6月、2025年4~6月
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