2025/03/28
コロナ禍を経て20代の価値観やライフスタイルが変化? ~2019年と2024年の比較で読み解く~
マーケティング部では、クライアントの課題解決に向けたコミュニケーション戦略・メディアプランニング・さまざまなデータを用いた分析・マーケティングリサーチや広告効果測定などのソリューションを提供しています。このコラムでは、2019年と2024年のデータを比較して、20代の価値観変化を考察していきます。
はじめに
新型コロナウイルス感染症の5類移行からもうすぐ2年が経とうとしています。コロナ禍を経て、私たちの生活が大きく変化したことを実感している方も多いのではないでしょうか。
このコラムでは、ビデオリサーチ「SOTO/ex」による生活者アンケートのデータを用いて、コロナ前である2019年と2024年を比較し、20代の価値観やライフスタイルの変化について考察します。
また、20代における主要なメディア接触率についても確認していきます。
2019年と2024年の20代の価値観の変化
2019年と2024年の比較から、20代には「自分磨きへの投資」、「将来への備え」、「生活の質を重視」という3つの傾向が見られました。
これらを詳しくご紹介していきます。
①自分磨きへの投資
肌のお手入れに気を配っている男性は、2024年は2019年よりも10.4pt増え、美容意識の向上が見られました。
また、普段の食事を自分で作る人や、定期的にスポーツをしている人も増加しており、コロナ禍を経て、健康への意識が一層高まった結果と言えそうです。
これらのデータから、若年層の間で、外見や健康を重視し、自分磨きへの投資意欲が高まっていることが推察できます。

②将来への備え
2024年は、20代の男女ともに資産運用への関心が高まり、「積極的に資産運用をしている」と回答した人は、2019年と比べて20.0pt増加しています。
さらに、転職への柔軟な姿勢や、資格取得への意欲も高まっています。
このことから、将来への備えに対する意識が変化し、より主体的に人生を設計しようとする若年層が増えていると考えられます。

③生活の質を重視
「仕事よりも余暇を優先して考える」という女性は、2024年には2019年と比べて12.6pt増えました。
「趣味やライフワークに時間をさく」ことに関しては、2019年には男性の方が多かったものの、2024年は女性も男性と同程度のスコアに上昇しています。また、心の健康に気を配る割合も上昇しています。
これらの結果からは、仕事観や時間の過ごし方に対する価値観が変化しており、生活の質を重視する意識の高まりが見られます。

20代のウェルビーイング(Well-being)志向が高まっている?
以上のように、2019年と2024年の比較から、「自分磨きへの投資」、「将来への備え」、「生活の質を重視」という3つの傾向が見えてきました。これらは一見すると異なる傾向のように思われますが、「ウェルビーイング(Well-being)」志向の高まりという共通項で捉えることができると考えられます。
ウェルビーイングとは、精神的・身体的に充実した状態を示す概念です。単に病気がないという意味での健康にとどまらず、心と体のバランスや周囲の人々との良好な関係を含む、総合的な幸福感を意味しています。
こうしたウェルビーイング志向が、20代の間で高まってきている背景として、コロナ禍を経て働き方やライフスタイルの柔軟性が増したことが影響している可能性がありそうです。また、デジタル化が進み、オンラインでのコミュニケーションがより一般化した中で、リアルな体験や自己投資に対する価値観に変化が生じていると言えるのではないでしょうか。
実は、今回の比較データからは、他の年代でもウェルビーイング志向が広がりつつあることがうかがえましたが、その中でも、20代はこの傾向が特に顕著に見られる結果となりました。
メディア接触率から考える20代とのタッチポイント
このような価値観の変化が見られる20代に対し、企業はどのようにアプローチをしていけばよいのでしょうか。
価値観の変化を踏まえた、ビジュアル表現、キャッチコピーなどの見直しも必要ですが、あわせて、20代に接触できるメディアを把握しておくことも大切です。そこで次に、コミュニケーションの前提となるタッチポイントに焦点を当て、20代の主要メディアとの媒体接触率を確認していきます。

20代の1週間あたりの媒体接触率(該当媒体に週1回以上接触した人の割合)は、インターネットが97.4%と最も高い結果となりました。他年代でも非常に高い接触率を示しており、現状ではインターネットは生活者との接点として欠かせないものです。一方で、電車利用の20代は69.9%に達し、テレビを抜いて2番目に高い接触率となっています。このデータは、20代とのタッチポイントを考える上で、交通広告も重要であることを示しています。
また、交通広告独自の特性や、交通広告と相性の良いSNSでも話題化させる活用方法については以下の関連コラムも参考にしてみてください。
【関連コラム】いまこそ使える!「交通広告」のメリットについて
【関連コラム】拡散事例から学ぶ!SNSでも話題化する交通広告の活用術とは
おわりに
2019年から2024年の5年間での20代の価値観の変化は、コロナ禍以降のライフスタイルの変化の表れと言えます。
価値観が変化しつつある20代との高い接触率を持つ交通広告は、効果的な媒体となることが期待できます。企業のマーケティング担当者の皆様は、20代へのアプローチ手段として交通広告を活用してみてはいかがでしょうか。
交通広告をご検討の際には、メトロアドエージェンシーまでお気軽にご相談ください。
■データ出典
調査データ:ビデオリサーチ「SOTO/ex」
調査地区 :東京50km圏(東京駅を中心として半径50km圏に含まれる市・区・町・村全域)
調査対象者:12~69歳の男女個人(2019年:4,800s、2024年:4,936s)
調査時期 :2019年4~6月、2024年4~6月
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